2026年4月18日、アスンシオン中心部のパルマ通りにて、日本人移住90周年を記念した文化交流イベントが開催されました。イベントの締めくくりには、人気デュオ「Purahéi Soul(プラエイ・ソウル)」によるライブが行われました。
彼らが制作・演奏を手がけたパラグアイ日本人移住90周年テーマソング『Arigatō, Yvy Porã(ありがとう、素晴らしい大地)』をはじめ、約1時間にわたってパフォーマンスが披露されました。
ステージでは、日本人移住90周年記念委員会から二人に着物が贈呈され、在パラグアイ日本国大使館の板垣克己特命全権大使がお礼の挨拶を述べられました。最後に出演者と聴衆による記念撮影が行われ、盛況のうちに幕を閉じました。
「Arigatō, Yvy Porã(ありがとう、素晴らしい大地」の他、演奏された曲を紹介します。
その他に紹介された曲は
Luna
Swing Guaraní
Pajarito
Ymaite Piko
Mborayhu Asy




日本人移住90周年記念委員会から二人に着物が贈呈





1・「Arigatō, Yvy Porã(ありがとう、美しい大地)」
この曲は、日本語の「ありがとう」とグアラニー語の「Yvy Porã(美しい土地)」を組み合わせた題名で、日本人移住90周年の公式テーマ曲として制作された作品です。日本から来た移民がパラグアイの土地に根を下ろし、生活し、社会を築いてきた歴史への感謝を歌う内容であり、単なる音楽というよりも、記念式典における象徴的な「賛歌」の役割を持っています。今回のイベントでも中心的な曲として位置づけられ、日系社会とパラグアイ社会の結びつきを象徴する意味合いが強いものです。
2・「Luna(ルナ/月)」
この曲は、スペイン語で「月」を意味する題名を持ち、夜の静けさや感情の内面を描く叙情的な作品として知られています。月はラテン文化圏では「思い出」「恋」「孤独」「時間の流れ」を象徴することが多く、この曲もそうした感情を穏やかに表現する内容になっています。祝賀行事の中で、このような落ち着いた曲を入れることは、単に楽しいだけでなく、人生や時間の積み重ねを静かに感じさせる役割を持つと考えられます。
3・「Swing Guaraní(スウィング・グアラニー)」
この曲は、グアラニー文化を現代的な音楽スタイル、特にジャズやスウィングのリズムと融合させた作品です。伝統的な言語や旋律を守りながら、新しい音楽表現に挑戦するという姿勢が強く表れており、現在のパラグアイ文化そのものを象徴するような曲といえます。文化交流イベントという場において、この曲は「伝統と現代の共存」というメッセージを体現する役割を果たしていたと考えられます。
4・「Pajarito(パハリート/小鳥)」
この曲はスペイン語で「小さな鳥」を意味し、自由や旅立ち、軽やかな希望を象徴するイメージを持つ作品です。鳥はラテン文化において「遠くへ飛び立つ存在」や「新しい世界への移動」を表すことが多く、日本人移民の歴史とも自然に重なる象徴性があります。そのため、この曲は単なる軽快な楽曲というよりも、「移動」「新天地」「未来」といった意味を連想させる選曲として理解することができます。
5・「Ymaite Piko(イマイテ・ピコ)」
この曲はグアラニー語で歌われるグアラニア形式の作品で、人生の終わりや時間の有限性を見つめ直す内容を持っています。ある人物の最期の時間を描きながら、人生の価値や生きていることの意味を考えさせるような深いテーマを扱っているとされています。
移住90周年という節目において、この曲は「過去の世代への敬意」や「歴史を振り返る姿勢」を象徴する役割を持つ選曲だったと理解できます。
6・「Mborayhu Asy(ンボライフ・アシ)」
この曲の題名はグアラニー語で「つらい愛」「切ない愛」といった意味を持ち、パラグアイの伝統音楽において非常に典型的なテーマである「深い感情」や「別れ」を表現する作品です。もともとこの題名は古くから知られる名曲にも用いられており、愛や喪失といった普遍的な感情を象徴する言葉でもあります。こうした曲を最後の方に置くことは、祝賀の中にも人間の感情の深さや歴史の重みを感じさせる演出としてよく見られるものです。





