パラグアイ共和国アルト・パラナ州イグアス市、国道7号線沿いに位置する「イグアス鳥居」は、同地の日本人入植開始を起点とする歴史的経緯に基づいて設置された構造物。当該鳥居の建立は、イグアス移住地の入植35周年(1996年)を記念する事業の一環として計画された。建設にあたっては、日本国内の神社建築に用いられる様式が採用されている。構造体は鉄筋コンクリート製で、表面には赤色の塗装が施されている。その規模は高さ約10メートルに達する。国道から少し入り公園の入口として機能している。
建立の歴史的背景には、1961年に開始されたJICA(国際協力事業団)による計画入植がある。未開の森林地帯であったこの地域を切り拓いた日本人移住者たちの定住を象徴する記念碑的機能が、この構造物には付与された。本来、鳥居は神道の聖域を示す境界としての役割を持つが、宗教的崇拝の対象というよりも、日本の伝統文化を象徴する視覚的標識としての意義が強い。パラグアイ国内において「日本人の居住区」を外部に示すいわゆる「ランドマーク」として機能、行政も地域のアイデンティティを構成する要素の一つとして位置づけられている。
管理・維持に関しては、イグアス日本会および地域組織が主導している。熱帯・亜熱帯特有の強い日差しや降雨による塗装の褪色、腐食を抑えるため、数年おきに再塗装や補修作業が実施される。これらの費用は、日本会に属する組合員や地域住民からの拠出金、あるいは周年行事の際の予算から賄われるのが通例。現在、この鳥居はイグアス市の公式なシンボルとして認識されており、市の紋章や広報物にもその意匠が取り入れられている。しかし、その実態は公共のモニュメントとしての性質が強く、特定の宗教儀式が恒常的に執り行われる場所ではない。あくまで移住史を視覚化するための構造物です。
イグアス公園の入口になっている。




反対側から国道方向を望む

近くにはガソリンスタンド

農協、スーパーマーケット等がある。







